【FXの基礎知識】国内FXの特徴を8個のポイントで解説

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国内FXとは?特徴をピックアップして簡単解説
この記事で解決できるお悩み
  • 国内FX業者ってなに?だれのこと?
  • 国内FXの特徴が知りたい。
  • 海外FXか国内FXどっちを使おうか迷うな・・・

この記事ではFX歴8年以上の筆者が国内FXの特徴を徹底解説!

国内FXの特徴を理解することで、海外FXと国内FXどちらを使ったらいいのか自分なりの視点で判断できるようになりますよ。

記事の最後では海外FXの特徴を解説した記事へのリンクや、国内FXと海外FXを比較解説した記事へのリンクを用意してあるので、ぜひ最後までご覧ください。

国内FX業者とは?

FXを始めたばかりの人は、おそらくほとんどの方が国内のFX業者(ブローカー)を利用するところから始めると思います。

ブローカーとは、他人間の売買を仲介する仲立人のことです。FXブローカー(外国為替ブローカー)とは、通常は取引プラットフォーム(取引システム)を介して投資家からの注文を受け、市場で投資家に代わって売買を行う機関(業者)のことを指します。

国内FXで有名なブローカーといえば、以下のようなブローカーを目にしたことがあるかと思います。

  • GMOクリック証券
  • DMM FX
  • 外為どっとコム
  • SBI FXトレード
  • ヒロセ通商 LION FX
  • YJFX!

これらのブローカーは主に国内FX業者と呼ばれてますが、国内FXとはそもそもなんでしょうか。

国内FX業者とは、日本国内に拠点(本社や支店等)をおき、日本の金融ライセンスを取得して主に日本人を相手にFX取引を提供しているブローカーのことを指します。

つまり、『日本の法律に従ってFX取引サービスを提供します』という業者のことです。

日本政府からするとこの日本の金融ライセンスを取得しているということはかなり重要で、これにより日本の金融法が適用されるため『FXで誰がどれだけ稼いでいるか』ということを国税庁が簡単に把握することができるようになります。

逆を言えば、国内FXを利用している方は脱税をしても筒抜けということですので、ちゃんと申告したほうがいいですよ!

国内FXの8個の特徴

国内FXの特徴を理解しておくことで海外FXを利用するか国内FXを利用するか国内海外をトレードスタイルに合わせて使い分けるか検討する際に役立ちます。

  1. 最大レバレッジ25倍
  2. スプレッドが狭く、取引手数料は0円という場合が多い(取引コストが低い)
  3. 日本の金融法により『信託保全』が義務付けられている
  4. 万が一のトラブルの場合でも、国民生活センターや金融庁の金融サービス利用者相談室などに相談できる
  5. 国内FX業者が選択している取引方式は『DD方式』がほとんど
  6. 預け入れ証拠金以上の損失発生時は追加で証拠金が請求される
  7. 入金ボーナスなどトレーダーに嬉しい特典やキャンペーンがほとんどない
  8. 確定申告をする時は申告分離課税

早速上から順に説明していきます。

最大レバレッジ25倍

FXとは「Foreign Exchange」の略称で、日本語での直訳は『外国為替取引』のことですが、一般的に『外国為替証拠金取引』のことを指します。

『外国為替取引』と『外国為替証拠金取引』の違いは文字通り証拠金取引であるかどうかです。

『外国為替取引』とは簡単にいうと円をドルに両替するというような各国通貨間のただの両替です。
言い換えれば円でドルを買うというわけです。これをさらに金融用語で言い換えると現物取引と言います。

対して『外国為替証拠金取引』とは、例えば5万円手元にあるとします。
現在1ドル100円だった場合ドルを買う(両替する)と500ドルですが、5万円を証拠金としてブローカーへ預けると、数倍のお金を借りて大きい金額の取引をさせてもらえます。
これを金融用語で言い換えると信用取引と言います。

これがFX(外国為替証拠金取引)の醍醐味でもあるレバレッジを効かせた取引というわけですね。

  • 現物取引の場合、円でドルを買うともちろんそのドルは自分のものになります。
  • 信用取引の場合、証拠金を預けてブローカーからお金を借りて取引をするため、ドルを買っても実際に自分のものになるわけではなく、いつかは必ず売って決済し、借りたお金を返す必要があります。この時、買ったときよりもドル価格が上がっていればその分は利益としてもらえますが、下がっていれば証拠金から差し引かれます。

この時、証拠金の何倍までのお金を貸してくれるかというのがレバレッジというわけですが、日本の場合は金融法で25倍までと定められてます。

もともとレバレッジの規制というのはなかったわけですが、歴史はこうです。

  • 1998年 外国為替取引が完全自由化。以降、次第にFX取引が日本で活発に
  • 2010年 相場の急変動から個人投資家をリスクから守るためにレバレッジを50倍に規制
  • 2011年 レバレッジを25倍に規制

簡単に言うと、相場は世界や各国の経済情勢等によりいきなり大暴落・大急騰など急変動することがあり、大きなレバレッジをかけて相場とは逆方向に取引をしていた多くの個人投資家が証拠金以上の大損失を負うことに。

証拠金以上の損失をだせばブローカーへ不足分の証拠金を追加で支払う(これを追証といいます)必要があり、結果的にいきなり多額の借金が確定。

こんな事態がFXの普及とともに急増したため、国がこのようなリスクから個人投資家を守るためにレバレッジに規制をかけたわけです。

スプレッドが狭く、取引手数料は0円という場合が多い(取引コストが低い)

為替取引では、買いの価格と売りの価格が異なります。

例えば、現在1ドル100円で買える場合、売りの価格は99.998円となり、買ってすぐに売ると0.002円(0.2銭)の損失となります。

この差額のことをスプレッドと言い、このスプレッドがブローカーの直接の利益というわけです。

このスプレッドとは別に1回の取引あたり●●銭という別途取引手数料が発生するブローカーもいますが国内FXではほとんどないので、ブローカーを選ぶ時は第一にスプレッドに注目することになると思います。

現在、日本人がFX取引で1番選ぶことの多いドル円ペアのスプレッドは最小で0.2銭原則固定というところが多いです。

この原則固定というのは、簡単に言うと市場の動きに合わせて多少変動することもあれば市場が大荒れの場合はかなり広がることもありますということです。

日本の金融法により『信託保全』が義務付けられている

信託保全とは、ブローカーが信託銀行と信託契約を締結し、お客様から預かった資金、つまり証拠金を会社の運営に使うことなく信託銀行に預け、万が一会社が倒産した場合でも全額お客様へ資金を返すことができるようにする仕組みです。

国内FX業者はこの信託保全が義務付けられているため、預けた資産は取引による損失で失わない限りは無くならないため、安心が保証されています。

万が一のトラブルの場合でも、国民生活センターや金融庁の金融サービス利用者相談室などに相談できる

『預けたお金を出金させてもらえない』『預けていた資産がなくなっていた』など、何かしらのトラブルが発生し、ブローカーにいくら問い合わせても応じてもらえない場合などは、国内FX業者を利用していれば国民生活センターや金融庁の金融サービス利用者相談室などに相談の上、間接的に対応してもらうなどの解決方法があります。

日本の金融法のもとに運営を行っている国内FXを利用しているからこそ、トラブル時は金融庁や行政機関が味方してくれるという安心感がありますね。

国内FX業者はほとんどが『DD方式』

FXはブローカーによって取引方式が異なり、『DD方式』と『NDD方式』があります。

国内FX業者のほとんどがDD方式を採用しているため取引手数料が低コストとなっていますが、DD方式を採用しているほとんどのブローカーではスキャルピングが禁止されているという大きなデメリットがあります。

預け入れ証拠金以上の損失発生時は追加で証拠金が請求される

FXは証拠金を預けて取引を行う信用取引ということを先に説明しましたね。

損失を出せば預け入れ証拠金から差し引かれていき資産が次第に減っていくわけですが、損が発生しているからと決済できずに(損切りできずに)含み損が膨らみ、ポジションに必要な証拠金の100%や50%などの基準値を切るとブローカーが強制的に取引を終了させる強制ロスカットという制度があります(基準値はブローカーにより異なります)。

しかし、相場が大暴落や大暴騰などの相場大荒れ時には急激な価格変動が発生し、強制ロスカットが追いつかず、預け入れている証拠金以上の損失が発生してしまう可能性があります。

つまり、FX口座に預け入れている証拠金が無くなるどころか、不足の損失分をブローカーから請求されることになり、場合によっては多額の借金となる場合もありえます。

入金ボーナスなどトレーダーに嬉しい特典やキャンペーンがほとんどない

ヒロセ通商などのように『期間内に●●以上の取引をすると●●をプレゼント』など、ちょっとしたイベントをすることはありますが、海外FXのように入金ボーナス等のキャンペーンなどはほとんどありません。

そのため、ほとんどの国内FXブローカーでは約5万円以上の初期投資資金を用意する必要があります。

確定申告をする時は申告分離課税

通常、日本の所得税法では総合課税という所得が大きくなればなるほど税率が上がっていく仕組みとなってますが、株やFX等で得た所得に関しては申告分離課税という課税方法が適用となり、いくら稼いでも税率は『20.315%』となります。

これは日本国内の金融ライセンスを取得しているブローカーで取引をして得た所得に対してのみ適用される優遇制度であり、海外FXで得た所得に対しては適用されません。

また、国内FX業者のほとんどが毎年『年間損益報告書』というものを発行してくれます。

これは毎年1月~2月になると利用しているブローカーのサイトからログインするとダウンロードすることができるようになっていますが、この報告書に書かれた損益額を確定申告書に記載するだけで申告できる上、国税庁は各個人の国内FX取引により所得を把握しているので確定申告時にこの報告書を添付する必要もありません。

なので、実際には簡単に確定申告を済ませることができます。

まとめ

最後にこの記事で解説した内容をおさらいしておきましょう。

国内FX業者の特徴
  1. 国内FX業者とは、日本で金融ライセンスを取得し日本の金融法の下で日本人向けにFX取引サービスを提供している業者のこと
  2. DD方式を採用しており低スプレッドで取引コストが安い
  3. 信託保全が義務付けられており、万が一の時も相談先があるので安心して利用できる
  4. 最大レバレッジは25倍で決して大きくはない
  5. 預け入れ証拠金以上の損失が発生するリスクがある

ただなんとなく国内FXを利用するわけではなく、特徴をしっかりと理解して利用することで国内FX業者の中でもどこがいいのか自分なりに選ぶ基準ができてきます。

また、海外FXと国内FXどちらを使うほうが自分にとって大きなメリットとなるのか再検討するきっかけにもなりますね。

海外FXの特徴については以下の記事でまとめてるので、そちらもぜひご覧の上、FXについて理解を深めてみてください。

海外FXの特徴はだいたい理解しているという方は、国内FXと海外FXをわかりやすく比較したページをご覧ください。

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