- FTPの使い方が分からない
- サーバーにアップロードしたいデータがあるけど、どうしたらいいの?
- サーバーに安全に接続する方法は?
こんなお悩みを解決します。
この記事ではFTPの使い方(接続方法)が分からない初心者向けに、接続手順を全て画像を使いながら詳細に解説していきます。
めったに使うことがないFTP。いざサーバー接続が必要になった時慌てず混乱せず、スムーズに接続できるように今のうちでしっかり接続環境を整えておきましょう。
FTPについてよく分からないという方は、先に以下の記事を読んでおくと、この記事をスムーズに読み進められるようになりますよ。
WEBページを見る時はHTTP、ファイルを送受信する時はFTP
FTPの使い方
FTPを使うには、基本的にFTPクライアントソフトを利用してサーバーに接続します。
また、サーバーに接続する際は、事前にサーバー側でFTP接続ができるように設定をしておく必要があります。(後述します)
インターフェースとしては、CLIとGUIの2択がありまして、CLIとは映画でも見かけるハッカーが使ってるようなコマンド入力で操作する画面のこと。
GUIとは日頃使い慣れたPCのようにマウスで視覚的に操作できる画面のこと。
今回は初心者でも普段PCを操作するように直感的に使うことができるGUIのFTP活用方法をご紹介しますね。
なお、便宜上記事内解説では基本的にFTPと記述していきますが、実際に接続する際はセキュリティが強化された暗号化接続である『FTPS』『SFTP』で接続していきます。
おすすめFTPクライアントソフト(GUI)
FTPを利用する際によく使われている無料ソフトが、Windowsなら『FFFTP』、Macなら『FileZilla』というものがあります。
他にも『WinSCP』というソフトがありまして、僕が某IT企業でエンジニアとして働いていたときから社内でもプライベートでも利用してました。
WinSCPはWindowsでもMacでも利用できる上、個人的にもおすすめなので『WinSCP』を例にFTPの使い方を解説していきますね。
もちろん無料で利用できますよ!
サーバー側での事前準備
今回は僕が利用しているエックスサーバーを基に解説していきますが、他のレンタルサーバーでも大まかな設定は同じだと思うので、ご自身が利用しているレンタルサーバーを確認しながら読み進めてください。
FTPを使うには主に3つの方法があり、それぞれ事前準備が異なります。
- ファイルマネージャー
- SFTP(SSH)
- FTPS(SSL/TLS)
エックスサーバーの方は以下からどうぞ。
ログインしたら、まずは左上の【アカウントデータ】に記載の
- サーバーID
- サーバー番号
をメモしておいてください。
後ほどFTPクライアントソフト設定で使います。
ファイルマネージャー(エックスサーバー)
レンタルサーバーで最も簡単にサーバー内データを操作できる方法です。
レンタルサーバーによってはファイルマネージャーが用意されていないかもしれませんが、エックスサーバーならサーバー管理画面上からサーバー内データに簡単にアクセスできます。
FTPクライアントソフトをインストールする必要がない上、設定もめちゃくちゃ簡単なので1番おすすめの方法です。
【FTP – FTP制限設定】に進みます。
対象ドメインを選択します。
『FTP接続許可IPアドレス』に『127.0.0.1』が設定されていればOKです。
IPアドレス『127.0.0.1』とは、自サーバーを示すIPアドレスとして使用されます。
つまり、エックスサーバー内でサーバー管理画面からサーバー内データにアクセスできるように許可を与えるということです。
この設定はデフォルトで設定されているはずですが、もしなければ、
【FTP接続許可IPアドレス追加】タブへ進み、『ファイルマネージャーのIPアドレス(127.0.0.1)を追加する』を選択して『確認画面へ進む』をクリック
『追加する』をクリックして事前準備完了です。
SFTP
SFTPとはSSH接続を利用した暗号化接続で、FTPSよりもさらにセキュリティが強化された接続方法です。
FTPSよりセキュリティが強固な分、ちょっとだけ事前準備が手間です。
FTPS
簡単に説明すると、FTPSは【SSL/TLS】という証明書を利用してドメインを認証することで接続先が正規接続先であること(なりすましでないか)を確認したあとに暗号化する方式で、通信を行えば自動的に暗号化が始まります。
SFTP
それに対してSFTPは、あらかじめ公開鍵と秘密鍵のペアを生成し、接続先サーバーには公開鍵を、クライアント(PC)には秘密鍵を設置します。
そして接続開始時にサーバーが乱数を公開鍵で暗号化してクライアントへ送信し、クライアント側では受け取った暗号を秘密鍵で複合して・・・とあれこれ確認を行って互いに正規接続先であることを認証します。
公開鍵で暗号化したデータは秘密鍵でしか複合できないため、秘密鍵を持っている人でない限りサーバーへ接続することは不可能になります。
とりあえずSFTP(SSH接続)に必要なものは『公開鍵』と『秘密鍵』のペアということ。
さっそくサーバー管理画面で準備しましょう。
【アカウント – SSH設定】に進みます。
『ONにする』を選択して『設定する』をクリック。
下部のポート番号【10022】はあとからFTPクライアントソフトの設定をする際に使うので、覚えておいてください。
『公開鍵認証用鍵ペアの生成』タブを選択し、『パスフレーズ』に画像内条件に従ってパスを入力し、確認画面へ進んでください。
『目』のマークを押して設定パスに問題なければ『生成する』をクリックすると、入力したパスフレーズを基に『公開鍵』と『秘密鍵』が生成され、公開鍵は自動的にサーバーに設置されます。
そして秘密鍵はダウンロードされるので、PC内のご自身で管理しやすいフォルダに保管してください。接続設定時に利用します。
これで事前準備完了です。
FTPS
FTP接続をそのまま暗号化接続する方法がFTPSです。
サーバー管理画面上でやることは、接続元IPアドレスを許可するだけです。
【FTP – FTP制限設定】に進みます。
対象ドメインを選択します。
【FTP接続許可IPアドレス追加】タブへ進み、『現在のIPアドレス(xxx.xxx.xxx.xxx)を追加する』を選択して『確認画面へ進む』をクリック
『追加する』をクリックして事前準備完了です。
各FTPの使い方
事前準備が完了したら、さっそく使ってみましょう。
事前準備と同じ流れで解説していきますね。
- ファイルマネージャー
- FTPS
- SFTP
ファイルマネージャー(エックスサーバー)
まずはインフォパネルにログイン。
【ファイル管理】をクリック。
サーバー内データが表示されました。
あとはPCと同じように操作するだけでOKです。
SFTP
先にお伝えしたとおり、FTPクライアントソフトは『WinSCP』を使います。
下記からダウンロード、インストールしてください。
起動したら画面左側で『新しいサイト』が選択されている状態で、画面右側の接続設定をしてください。
- 転送プロトコル
『SFTP』 - ホスト名
接続先ドメイン、またはIPアドレスを入力してください。エックスサーバーの場合は事前準備でメモしておいた【サーバー番号.xserver.jp】を入力します。 - ポート番号
10022(エックスサーバーの場合です。レンタルサーバーごとに異なります。) - ユーザー名
サーバー管理画面のログインIDを入力してください。エックスサーバーの場合は事前準備でメモしておいた【サーバーID】です。 - パスワード
サーバー管理画面ログイン時のパスワードを入力してください。
入力したら次は事前準備で取得しておいた秘密鍵を設定します。
【設定】をクリック。
【SSH – 認証】をクリックして『秘密鍵』右側の「…」をクリック。
秘密鍵の選択画面が表示されるので、事前に取得した秘密鍵を選択して決定してください。
設定したら『OK』をクリックして閉じます。
全て設定したら【保存】をクリック。
分かりやすいように設定に名前を付けます。
『パスワードを保存』はご自身の判断でチェックしてください。
チェックを外すと、次回以降は接続する度に先程設定したパスワードを入力することになります。
僕はめんどくさいのでチェックしちゃってます。笑
最後にOKで完了。
設定したセッションを選択して【ログイン】をクリック。
「秘密鍵のパスフレーズ」入力が表示されるので、事前準備で『公開鍵』と『秘密鍵』を生成する際に入力したパスフレーズを入力してください。
無事ログインが完了すると、画像のようになります。
左側はPCで右側がサーバーです。
あとは普段PCを使うようにサーバー内データも操作できます。
サーバーにデータをアップする際は左側PCデータからドラッグアンドドロップでもOKですし、PCのフォルダで開いているデータを、右側サーバー画面にドラッグアンドドロップしてもOKです。
FTPS
先にお伝えしたとおり、FTPクライアントソフトは『WinSCP』を使います。
下記からダウンロード、インストールしてください。
起動したら画面左側で『新しいサイト』が選択されている状態で、画面右側の接続設定をしてください。
- 転送プロトコル
『FTP』 - 暗号化
明示的なTLS/SSL暗号化 - ホスト名
接続先ドメイン、またはIPアドレスを入力してください。エックスサーバーの場合は事前準備でメモしておいた【サーバー番号.xserver.jp】を入力します。 - ポート番号
21 - ユーザー名
サーバー管理画面のログインIDを入力してください。エックスサーバーの場合は事前準備でメモしておいた【サーバーID】です。 - パスワード
サーバー管理画面ログイン時のパスワードを入力してください。
全て設定したら【保存】をクリック。
分かりやすいように設定に名前を付けます。
『パスワードを保存』はご自身の判断でチェックしてください。
チェックを外すと、次回以降は接続する度に先程設定したパスワードを入力することになります。
僕はめんどくさいのでチェックしちゃってます。笑
最後にOKで完了。
設定したセッションを選択して【ログイン】をクリック。
無事ログインが完了すると、画像のようになります。
左側はPCで右側がサーバーです。
あとは普段PCを使うようにサーバー内データを操作することができます。
サーバーにデータをアップする際は左側PCデータからドラッグアンドドロップでもOKですし、PCのフォルダで開いているデータを、右側サーバー画面にドラッグアンドドロップしてもOKです。
まとめ
最後に、ご紹介した内容をおさらいしておきましょう。
- サーバーパネル上から接続許可、または公開鍵・秘密鍵を生成する
- ファイルマネージャーが使えるならそっちを優先に使う
- FTPよりFTPS、FTPSよりSFTPを優先に使う
FTPを使うタイミングはなかなかないかもしれません。
しかし、ブログを始めWEBに関わっているとどこかしらで必要な場面が出てきます。
基本的な接続方法さえ理解し、しっかり設定しておけばいつでもスムーズにサーバーに接続できるようになるので、ぜひ覚えておきましょう。
今回エックスサーバーのサーバーパネルでFTPやSSH接続に関する設定をしましたが、サーバーパネルからは他にもやっておいたほうがいい&確認しておいたほうがいい設定があります。
サーバーパネルをしっかり見たことがない方は、この機会に以下の記事を参考に確認しておくことをおすすめします。
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